ソリューション 顧客が抱える問題への解決策を提供して安定的に収益を確保

ソリューション(solution)

単に商品やサービスを販売するのではなく、顧客の抱える問題に着目して、その解消のために必要な商品・サービスを提供する手法のこと。

これなら安いと思わせ高価格を維持

菓子パンを食べるのはお腹が減ったから、高級ホテルに行くのはリラックスしたいから。人は自分の抱える問題を解決するためにお金を使う。こうした、人間誰もが持つ行動パターンは企業も同じとこに着目したのが、ソリューションによるビジネスモデルだ。

ソリューションモデルが増えた背景としては、モノ・サービスがあふれて商品自体での差別化が難しくなったことがある。価格引き下げ競争では収益が低下するだけで生き残りが難しい。そこで新たな付加価値を提供しようという志向が高まったのだ。

このモデルの狙いは、利益率の向上。単に商品を販売する「商品価格-原価=利益」というシンプルな考え方では、思い切った価格を設定するのは難しい。だが、ソリューションを販売する場合は、問題が解決するなら支払っても良いと顧客が思うギリギリの価格(バリュー・ベイスド・プライシング)を設定できるため、比較的高い報酬を受けることも可能になる。

また、一度ソリューションを提供できれば、その分だけ顧客理解が深まる。そのため、次の課題への対応では、より顧客にあった提案ができる。そしてもっと理解が深まる。こうした好循環が生まれると、顧客が自社に依存するようになり、他社への乗り換えが起きにくくなる。その結果、安定した受注につながる。したがって、ソリューションモデルは、比較的高い収益を安定的に確保できるビジネスモデルだと言える。

最初に信頼を得るにはノウハウと経験が必要

このモデルの課題は初期コストだ。相手から信頼を得るには、経験豊富な社員やコンサルティングのノウハウを持つ人材が、最初から時間をかけて顧客に対応する必要がある。一方で、初期の段階での売上は、ほぼ期待できない。

つまり、このモデルを採用できるのは、それなりのノウハウと財務体力を持つ企業ということになる。代表は1990年代に経営が傾きつつあったIBM。コンピュータの製造・販売からITソリューション企業への転換で復活をとげた。日本ではコピー機などの販売で有名な富士ゼロックス。「複写機だけのビジネスから卒業する」と宣言し、書類の発送業務やシステム登録などの請負業務、文書管理や書類デザインの変更を提案するサービスなどを提供して、ビジネスモデルの転換に成功した。

●問題の解決という「結果」を販売する

○製造業の従来の売り方

(難点)
・類似商品との差別化が困難
・低価格競争になりがち
・受注量やタイミングが見極めづらい
・顧客との長期の取引が難しい。

○ソリューションビジネスでの売り方

(利点)
・問題の解決について顧客が依存するようになる
・アフターサービスにより長期的な取引関係が出来る
・顧客知識が溜まり、より的確な対応ができる
・価格競争に飲み込まれにくい(価格を製品の対価でなく課題解決の対価として見てもらえるため)
・顧客は他社に乗り換えづらくなる
・安定的な受注が期待できる
・製品の新味が薄れても顧客開拓でビジネスを創造できる(製品を長く販売できる)

(課題)
・ニーズを探り、コンサルテーションができる高い専門性が必要
・より高いレベルの課題を解決するにはより広い対応力が必要(製品調達、ノウハウ提供・・)
・初期段階では顧客を知るための時間とコストがかかる(長期に関係が築けないとコストが回収できない)

要するに

●単に商品を販売するのではなく、その購買動機に踏み込んで問題解決の手助けをする

●グローバルでの激しい製品価格競争を避けて、新たに「サービス」で収益の確保を狙う

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