オンデマンド販売 顧客の注文時に商品を用意し、すぐに販売する仕組み

オンデマンド販売(Sales on Demand)

顧客の注文に合わせて商品を作製したり、コンテンツを配信したりする販売方法。出版、映像、音楽などで浸透している。

1冊から製本・販売するオンデマンド出版

物を売る際、非常に難しいのは、需要にぴったり合わせて商品数を用意する事。作りすぎれば、それは費用の無駄遣いになってしまうし、少なければ売り損じ(機会損失)となってしまう。

ならば、注文があった時に初めて対応する仕組みを作ればいい。この発想で進化したのがオンデマンド販売という考え方だ。受注生産と言えなくもないが、一般消費者が日常的に買うような比較的低価格のアイテムでは、費用の面から実現が難しかった。ところが、技術の進化によってそれが普及してきた。

代表例は、出版業界で広がりつつあるオンデマンド出版。旬を過ぎた書籍は品薄となり古本屋でも見つからなくなったり、絶版で手に入らなくなることも少なくない。だが、それを欲しいという人もいる。そこで、注文が入ったらその数だけ印刷・製本して本を販売することで、ニーズに応えるというわけだ。オンデマンド出版に対応することで、過去の資産を活用し、出版社もロングテールを実現できる。

注文に対応できる環境をいかに作るか

オンデマンド販売は、デジタル化できるコンテンツと相性がいい。映像や音楽は、インターネット上にアップしておいて、決済された時点でストリーミング再生やダウンロードを可能にする、という仕組みを作りやすいからだ。

NHKは、過去の番組をまとめてNHKオンデマンドというビデオオンデマンドのサービスを提供している。ツタヤのサイト(ツタヤディスカス)では、登録者が希望の映像をDVDレンタルに近い価格でネット視聴できる。アップルのiTunesというアプリケーションからアクセスするiTunes Storeでは、1作品ごとに楽曲を購入したり、映画を視聴したりできる。

オンデマンド販売の努力は、その他のアイテムでも展開されている。ネスレは北米市場で、トラックを2000台規模で用意し水の宅配に力を入れている。ネット注文から24時間以内に届ける体制を整え、オンデマンド(=注文時に)対応する体制を作る。日本ではamazonやヨドバシ・ドット・コム、アスクルなどが成功しているが、ネット注文→即時対応をいかに実現するかは、業界各社にとって、今後もネット販売の快適さを握るカギとなるはずだ。また、3Dプリンターを活用したオンデマンド生産販売という方法も模索されている。

●1つから注文に対応して生産・販売

要するに

●商品をあらかじめ用意するのではなく、注文に即座に対応する形で販売を行う

●コンテンツ業界だけでなく、宅配業界でも即時対応の努力は進む。今後は3Dプリンタを活かした成功例も期待される。

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